今日は、中小企業支援の好事例を学びに、静岡まで行ってきました。
企業訪問に先立って意見交換させていただいた富士市産業支援センターの小出センター長は、
「支援先企業の強みを生かせるような知恵を出す。それが支援機関の役割です」
ということを力説しておられました。
その重要性は、同センターの経営指導を受けた2つの会社を訪問してお話を伺う中で改めて実感することになりました。
1社目は、自動車部品の金型を作っている会社です。
同社は特殊製法により従来よりも少ない材料で金型を作る技術を持っていましたが、いくら営業をかけても金型の注文はありませんでした。
そこで富士市産業支援センターに相談に行ったところ、
・金型を売ろうとするからうまくいかない。
・むしろ、少ない材料費で金型を作れるという強みに着目して、「コストダウン」というソリューションビジネスとして売り出してはどうか。
という指導を受けました。
そして、実践してみたところ、それまで全く売れなかった金型が驚くほど売れるようになったそうです。
2社目は、金属加工の会社です。
同社は従業員10名程度と小回りの利く企業規模であるため、短納期で発注に応えることができ、また独自の技術力で他社と差別化した製品を開発していましたが、景気後退の煽りを受けて売上が上がらなくなってしまいました。
そこで富士市産業支援センターに相談に行ったところ、
という指導を受けました。
実践してみたら、なんと売上が8割もアップしたそうです。
強みを探し出し、そこにフォーカスして新たな「売り方」を模索する。
非常に応用の利く支援手法だと思いました。
余談ですが、2社目の金属加工の会社でかっこいい壁掛けを見つけました。
社長さんの志だそうです。
とても共感します。