こんにちは、鈴木隼人です。
昨日、子育て女性の起業や就労を支援する取組についてヒアリングをさせていただきました。
伺ったのは、「コッコト」さん。
埼玉県庁のホームページで偶然見かけた「幸福度の高い地域づくりのために、プチ起業や在宅ワークといった働き方を普及する」という宮本代表の理念に共感し、私に応援できることがあればと、大宮のオフィスを訪問しました。
子育て女性のプチ起業を応援するフェスタや、個々人のスキルに応じて在宅業務を提供する事業を経営する宮本さん。
その理念のルーツや将来のvisionを聞かせていただきました。
転機は「コッコト」を経営しながら二人目のお子さんを出産した直後に訪れたそうです。
お母様のご病気が発覚し、余命3か月の宣告。
「私は残された時間を家で過ごすから、あなたは普通にしてていいのよ」
現実を冷静に受入れ、娘を気遣うお母様でしたが、一人娘の宮本さんは「精いっぱいのことをしてあげたい」と自宅での常時介護を決意。
日中は介護兼在宅ワークの日々でしたが、会社にも毎日、少なくとも朝だけは顔を出すようにしていたそうです。
そして、最期は手を握って看取ることもできた。
「やることはやった。親より早く死ぬこともなく、命のバトンもつないだ。あとは良く生きよう。社会に貢献しよう」
そう感じるとともに、
「男性もこういう経験ができたら、きっともっといい社会になるのではないか。もっと家庭を大切にできる生き方、家庭を元気にする生き方ができるのではないか。」
という思いを抱いたそうです。
だから、宮本さん自身も、社員の家庭環境には徹底して配慮をする。
日頃から家庭の様子をよく聞いておき、子供が幼稚園にあがる社員には宮本さんの方から時短勤務を提案するし、親の介護など事情がある社員には出張をお願いしないようにする。
「いつか、男女を問わず全ての人が、生きたいように生きれる社会を実現したい。そのために、社会の中に多様な働き方を普及させていく必要があると思っています」
そう語ってくれた宮本さん。
その道のりは決して平坦なものではない。だからこそ今、宮本さんには広めていきたい視点がある。
それは、「子供たちの笑顔のため、子供たちを笑顔で育むため」というもの。
子供たちを笑顔で育みたいと思ったら、家事や育児の負担を女性にばかり頼ったり、子供を保育園に迎えに行く女性に嫌な顔をしたり、といったことはなくなるはず。
子育てに関する問題は女性に限ったものではなく、男女が共有するものになるはず。
「そして今、私が果たすべき責任は、起業に挑戦する女性を応援し、きちんと収入を得られるようにすることだと思っています」
この言葉をお聞きし、私はとても感動しました。
日本のあるべきvisionを描き、そこに使命感を抱いている。そして具体的に一歩ずつ前進している。
一人でも多くの仲間と、宮本さんのような方を応援し、そして皆で一緒により良い社会をつくっていきたいと思います。