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認知症基本法の再検討に向けて⑨



認知症議員連盟を開催しました。

「認知症の人や家族の皆さんと思いを一つにしながら法案の策定に当たっていきたい」

そんな思いから、今回は認知症当事者団体や家族団体などにも参加していただきました。


会議の場では、議連の事務局長である私が作成した『法案のイメージ』をご説明し、それをベースに意見交換を行いましたが、議論の中で、2つの大きな争点が議論を呼びました。


1つは予防に関すること。

認知症をテーマに、この社会がどう在るべきかを総合的に考える時、その要素の1つとして「認知症の発症や進行を遅らせる(認知症を予防する)事で、認知症の人にとっても、そうでない人にとっても希望を見出せる社会を実現する」ことへの社会的要請は少なくありません。

しかし、認知症当事者の中には、「法律の中で予防という言葉が前面に出てくると、あたかも認知症は“なってはならない”病気であり、認知症の人は予防を怠ったから認知症に“なってしまった”という思考的枠組みが法律にビルトインされてしまうのではないか」という懸念を抱く方もおられます。

議連の場では、この点において議論が割れました。


もう1つの争点は家族への支援に関すること。

認知症の人と暮らす家族にとって、介護生活には相応の苦労も伴うため、「家族介護者も安心して暮らせる社会を実現して欲しい」との声も多く聞かれます。

しかし、議論の場においては「家族介護者の目線は必ずしも全てにおいて本人目線と一致するものではないし、一人暮らしの認知症の人もいる。新たに作る法律においては“認知症の人が希望を持って生きることのできる社会の実現”といった理念を最優先事項とすべきではないか」といった意見も出て、結論には至りませんでした。


これらは大きな争点ですので、今後の議論は難航が予想されます。

しかし、事務局の私としても知恵を絞りに絞り、その上で皆さんと議論を尽くし、何とかみんなが折り合える着地点を ――― いやそれ以上に、「あの時、一生懸命考えたおかげで、もっといい法律ができたね」とみんなが思えるような、そんな方向に持っていけたらと思っています。



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